キッチンの蛇口交換に必要な工具と特徴
キッチンの蛇口交換をするときには、ナットを緩めたり締めたりするために必ず工具が必要です。では、どのような工具を用意しておけばいいのでしょうか。ここでは、キッチンの蛇口交換に必要な工具とその特徴を説明します。
モンキーレンチ
モンキーレンチは「締め付け工具」の一種で、ナットやネジなどを回すときに使います。下あご(ジョー)を動かせばある程度はサイズ調節ができるので、汎用性が高く、蛇口交換時に手元にあればとても便利です。
レンチという名前が付いていますが、使い方は「スパナ」と似ています。
モンキーレンチは、次のような作業で使用します。
- ナットの取り外し
- カートリッジ類の取り外し
- 壁付きタイプの固定ナットの取り外し
モンキーレンチはサイズの自由度は高いのですが、あご部分に厚みがあるため狭い場所での作業には不向きです。たとえば浴室の台付きタイプの蛇口のように、点検口内で作業をするときに使用するのは難しいでしょう。また、あご部分がサイズ調節のために動く仕組みになっているため、サビたネジやナットなどの固いものを回す作業にも向いていません。
ある程度作業スペースに余裕がある箇所で、ナットやカートリッジなどの比較的簡単に回せるものを取り外すときに使いましょう。
プラス・マイナスドライバー
プラス・マイナスドライバーは、家庭に備えている方が多いのではないでしょうか。
蛇口交換の際には、止水栓のネジを回したりハンドルのネジを回したりなどの、部品のネジを回すときに使用します。
ネジ頭(溝)の形状によってプラスとマイナスを使い分けるため、使用前にネジ頭の形状やサイズを確認しておきましょう。
サイズが合っていないドライバーをはめ込むと、ネジ頭がつぶれてしまうことがあるので、必ずサイズの合うドライバーを用意しておきましょう。
精密ドライバー
精密ドライバーは、小さいネジを回すときに使う工具です。プラス・マイナスドライバーのような一般的な大きさのドライバーでは回せない、小さなサイズのネジを回すことができます。
蛇口交換の際には、次のような場面で使用します。
- キャップ類の取り外し、取り付け
- パッキンの取り外し
- ゴミの除去
蛇口交換以外でも精密機器や時計、メガネなどのネジを回すときに使えるので自宅に備えておくととても便利です。
水栓用レンチ
レンチにはさまざまな種類がありますが、水栓用のレンチを揃えておくと作業がスムーズです。水栓の形状や部品、作業場所によって適したレンチが異なるので、ここではレンチの種類ごとに使い方をみてみましょう。
立水栓締め付け工具
L型に曲がっているタイプのレンチで、縦向きにして使います。普通サイズのレンチやプライマーを差し込めない、狭い場所での作業に向いています。また、ハンドル部分は六角スパナとしても使えるので、ザルボやプラグを回したいときにも便利です。
水栓取り外しレンチ
フックのような形をしているレンチで、壁付きの単水栓の取り付けや取り外しに適しています。単水栓が固くて取り外せないときにも、水栓取り外しレンチを使えば簡単に着脱できます。
L字型レンチ(六角レンチ)
L字型になっているレンチで、いろいろなサイズがセットになっていることが多いです。短い方をザルボやプラグの穴に差し込み、長い方を握って回すことで部品の着脱をします。蛇口交換の際にはナットの取り付けや取り外し、蛇口本体を固定するときに使います。
メガネレンチ
ナットやネジを緩めたり締めたりするときに使う工具です。頭部がリング状になっているのでナットやネジにかかる力が均等になり、緩め締めの作業が楽にできます。ただしサイズ調整ができないので、ナットやネジの大きさに合うサイズのものが必要です。
レンチは種類によっては同じ使い方をすることもあるので、何種類も揃える必要はありません。たとえば、立水栓締め付け工具はL字型レンチとしても使えるので、立水栓締め付け工具がある場合にはL字型レンチは不要です。用途や作業箇所によって、必要なレンチを選びましょう。
また、水栓用のレンチはメーカーや販売店によってバラつきがあるので、ここで紹介した名称と異なることがあります。そのため工具を探すときには、名称からではなく形状を頼りにしながら探すとスムーズです。
ウォーターポンププライヤー
ウォーターポンププライヤーは水回り専用の工具で、ものを「つかむ」作業をするときに使用します。浴室用のサーモスタット混合栓の交換時に使用されることが多いのですが、次のような作業をするときにも用意しておくと安心です。
- 固定ナットの取り付け、取り外し
- 固く締まっている部品類
開口部が数段階で大きく開くので、ナットや大きな部品をつかむときに便利です。また、溝付きやスプリング付き、ドライバー付きなどのさまざまな種類があります。
蛇口交換をするときには、水道管や給水管などの滑りやすいものをしっかりとつかめる「溝付き」のものを用意しておきましょう。
開閉工具
開閉工具は、蛇口のストレーナーを取り外すときに使います。基本的に水栓金具を購入したときに付属品として同梱されていますが、もしも紛失したのなら再購入が必要です。
ネット通販で購入できますが、ホームセンターで販売されている金属板でも代用できます。
ラジオペンチ
通常のペンチよりも先端が細くなっているペンチです。「あれば便利」な工具なので、無理に揃える必要はありません。たとえば、次のような作業をするときにあれば便利です。
- 手が入らない箇所の部品を取り出すとき
- ケレップ(コマパッキン)を取り出すとき
- 蛇口内部でバラバラになった部品を取り出すとき
蛇口交換以外の用途としては、針金の加工や銅線の切断・加工などがあります。DIYや工芸をする方は、持っていれば使用する場面が多いかもしれません。
シールテープ
蛇口の配管の接続部分はねじ切られているため、それぞれをかみ合わせても完全に密着させることができず、わずかな隙間から水漏れを起こしてしまいます。隙間からの水漏れを防ぐために、隙間を埋める役割を果たすのがシールテープです。蛇口交換の場合は、壁付きタイプの蛇口を交換するときに使用します。
シールテープは製品によって幅や長さが異なるため、ネジ山や巻きつけたい場所のサイズに合うものを購入してください。サイズが合わないものを巻くと、施工後に水漏れを起こすので要注意です。シールテープの正しい巻き方は、後ほど説明します。
蛇口交換をするときの工具の使い方
ここまでは、蛇口交換に必要な工具の種類や特徴についてお伝えしてきました。
では、工具は蛇口交換の際にはどのような使い方をするのでしょうか。場面別に詳しく説明していきましょう。
ナットを外したいとき
ナットを取り外すときにはナットを「つかんで回す」動きをするので、つかむ動作と回す動作の両方ができる次のような工具が必要です。
- モンキーレンチ
- ウォーターポンププライヤー
- 立水栓締め付け工具
- メガネレンチ
モンキーレンチとウォーターポンププライヤーは、開口部の大きさを調節できるので、どちらか1本あればほとんどのナットを取り外すことができるでしょう。しかし、点検口内やキッチン下などの狭い場所では、通常サイズの工具はうまく使えないことがあるので、立水栓締め付け工具も用意しておくと安心です。また、ナットが固くなっていて回しにくいときや女性が作業する場合には、力が安定しやすいメガネレンチがおすすめです。
作業場所や状況に合わせた工具を用意しておきましょう。
パッキンを交換するとき
パッキンの交換をするときには、始めにナットを取り外してから蛇口に残っているパッキンを取り外します。必要な工具は次の3つです。
- モンキーレンチ
- ウォーターポンププライヤー
- マイナスドライバー
まずはモンキーレンチやウォーターポンププライヤーを使って、ナットを取り外します。パッキンはナットの内側や蛇口本体の中、パイプ内に残っており、古いパッキンの取り外しを忘れる方が多いので要注意です。パッキンは手で簡単に取り外せることもあるのですが、劣化したパッキンはナット周りやパイプ内などの狭い場所にこびり付いていることがあります。手で取り外しができないときには、マイナスドライバーを使って隙間から剥がすようにして取り外しましょう。
この工程で古いパッキンをきれいに取り外せていないと、交換後に水漏れを起こす恐れがあります。少し手間がかかるかもしれませんが、必ずきれいに取り除いてください。
下記の記事で場所別に詳しく解説しています。
蛇口が取り外せないとき
蛇口交換の際、蛇口が回りにくく取り外せないことがあります。そんなときには、次のような工具があると便利です。
- ウォーターポンププライヤーまたはモンキーレンチ
- 水栓取り外しレンチ
蛇口本体が回らないときには、2種類のレンチまたはプライヤーを使って蛇口を回して取り外します。使い方の手順を見てみましょう。
- 蛇口の根元部分を水栓取り外しレンチで押さえる
- 水栓取り外しレンチは取り外す方向とは逆方向(時計回り)に力を入れ、プライヤーやレンチは取り外す方向(反時計回り)に力を入れます。
水栓取り外しレンチを使うときには、蛇口の根元と本体で交差するように力を入れることで取り外しやすくなります。蛇口交換の際には、劣化した蛇口が回らないトラブルは多くみられるので、これらの工具を用意しておくと安心です。
軽度な水漏れを起こしているとき
軽度な水漏れであれば、シールテープを使って水漏れ補修をすることができます。
しかし正しい巻き方で補修しなければ、巻き直しをしてもまたすぐに水漏れしてしまいます。水漏れをしっかりと止めるためにも、下記の手順に沿って作業を進めましょう。
1. 巻き始めの位置を決める
シールテープを巻くときには、先端からではなく「先端から2番目」のネジ山を巻き始めにします。誤って先端から巻いてしまうとシールがはみ出て水漏れやつまりの原因になるので、必ず先端から2番目の位置を巻き始めにしてください。
2. シールテープを巻いていく
シールテープを巻くときには、ネジの先端を正面に向けた状態で「時計回り」に巻いていきます。巻く回数は補修箇所によって異なりますが、多すぎても少なすぎても水漏れの原因になるので、必ず補修箇所に適した回数を巻きましょう。また、巻くときに反時計回りに巻いてしまうと、水漏れの原因になるので、必ず「時計回り」に巻いてください。
3. シールテープをネジになじませる
シールテープを巻き終わったら、親指と人差し指でテープを押さえてネジ山になじませます。このとき、爪で押し込むとテープが破れてしまうので注意してください。指の腹で押さえて、やさしくなじませましょう。
ここまでが、シールテープの正しい巻き方の手順です。前述したように、シールテープは正しい巻き方ができていなかったり、巻きが甘かったりすると水漏れを起こしてしまいます。手順をしっかりと確認してから、補修作業をしましょう。
蛇口交換に最低限必要な工具は?
ここまで、さまざまな工具を紹介してきました。種類がとても多いので「すべて揃えるのは難しい」と思いますよね。では、蛇口交換時に最低限の工具で作業を行うためには、どの工具を用意しておけばいいのでしょうか。
ここでは、蛇口交換に最低限必要な工具を確認しておきましょう。
蛇口交換をするとき、必ず手元に用意しておきたい工具は次の4種類です。
- ウォーターポンププライヤーまたはモンキーレンチ
- プラス、マイナスドライバー
- 立水栓締め付け工具(浴室の台付タイプの交換やキッチン下が狭い場合)
- シールテープ(壁付き水栓の場合)
ほとんどの蛇口は、プライヤーまたはレンチ、ドライバーの2種類の工具があれば作業をできます。
ただし、浴室の台付きタイプやキッチンシンク下の作業スペースが狭い場合には、立水栓締め付け工具が必要です。通常サイズのプライヤーやレンチは狭い場所での作業が難しいので、無理矢理作業をすると配管やナットなどを破損させてしまう恐れがあります。
また、壁付きタイプの場合には、クランクを取り付ける際に必ずシールテープが必要になるので、クランクのネジ山サイズに合うサイズのシールテープを用意しておきましょう。
さまざまな種類の工具を紹介してきましたが、実際に使う工具は意外と少ないのです。しかし、蛇口交換を自分でするときには「蛇口が回らない」「部品のネジ山が小さくてドライバーが入らない」などのトラブルがよく起こります。最低限の工具で挑んだときには、こういったトラブルが発生したときに作業が中断してしまうので、トラブルに備えて工具を用意しておくと安心です。
作業に取り掛かる前に、蛇口の種類や設置タイプに合わせた工具を用意しておきましょう。
工具はどこで揃えればいい?
蛇口交換には水栓専用の工具などが必要だとわかりました。では、水栓専用の工具はどこで揃えたらいいのでしょうか。工具を揃える方法は2通りあります。
- ホームセンターやネット通販で購入する
- ネットレンタルをする
それぞれ説明してきましょう。
ホームセンターやネット通販で購入する
水栓専用の工具は、ホームセンターやネット通販で購入できます。ホームセンターで購入すれば、サイズ感や持ち心地などを確認しながら選べるので安心です。しかし、ネット通販と比べて工具の選択肢が少ないことや、必要な工具が販売されていない可能性があります。
もしも自宅近くに工具専門店や作業用品店があるのなら、専門店での購入もおすすめです。工具について熟知した専門家に聞きながら工具を選べるので、買い間違いをする心配がありません。ただし、工具専門店もホームセンターと同様に、必要な工具が置いていなかったり売り切れたりで、工具がすぐに手に入らない可能性があります。
「買いに行くのが面倒」「いろいろな工具を比較検討したい」という方には、ネット通販がおすすめです。
ネットショップにはさまざまな種類の工具があり、値段もリーズナブルなものからプロ仕様のものまで幅広いので、自分の希望に合わせて選べます。しかし、実物を見られないので「イメージと違った」「握りにくかった」など、届いてから後悔することも少なくありません。
実物を見て選びたい方や使い心地を大切にする方は、ホームセンターや工具専門店での購入を、手軽さや費用を重視する方はネット通販での購入を検討してみてください。
ネットレンタルをする
「DIYをあまりしない」「工具を買うのはもったいない」と感じている方は、ネットレンタルがおすすめです。
蛇口交換に必要な工具一式を、4日〜10日ほどレンタルすることができます。プライマーやレンチ類、ドライバーなどの蛇口交換に必要な工具がセットになっているので、工具の追加購入は必要ありません。また、ネットレンタルの場合は、宅急便で返却できることもうれしいポイントです。
返却時に集荷依頼をすれば、自宅から出ることなくレンタルと返却を済ませることができます。
しかし、道具の返却後に水漏れやトラブルが起こったりすると、再レンタルや購入が必要になる可能性があるので注意してください。
蛇口交換用の工具を選ぶときの注意点
水栓専用の工具にはさまざまな種類があり、サイズや使い心地も工具によって異なります。
では、蛇口交換用の工具は、どのようなものを選べばいいのでしょうか。ここでは、蛇口交換用の工具を選ぶときの注意点を詳しく説明します。
蛇口や金具のサイズを確認しておく
工具を選ぶときには、蛇口や金具類のサイズを確認しておきましょう。
ウォーターポンププライヤーやモンキーレンチは製品ごとに対応サイズが決まっており、「◯◯mm〜◯◯mm」と、パッケージまたは本体に調節できるサイズが記載してあります。
たとえばナットの直径が20mmの場合は、対応サイズが10mm〜25mmのように、調節可能なサイズ内に収まっていれば使用可能です。ネット通販の場合は商品名に200mmなどのサイズ表記がされていることがありますが、これは開口幅ではなく「工具の全長」なので、注意してください。購入するときには、全長ではなく「開口幅」や「あごの最大開口サイズ」を確認しましょう。
ウォーターポンププライヤーやモンキーレンチはある程度は開口部を調節できる工具ではありますが、念の為にサイズ確認をしてから購入しておくと安心です。
蛇口のメーカーを確認しておく
一部の蛇口メーカーでは、製品に合わせた専用工具を販売していることがあります。専用工具の販売の有無は蛇口メーカーの公式サイトから確認できるので、新しく取り付ける蛇口のメーカーを確認しておきましょう。
製品に対応しているものを購入しておけば、工具のサイズや種類を買い間違える心配はありません。「買い間違えないか心配」「なにを買えばいいか分からない」という方は、メーカー販売している工具を購入しておくと安心です。
まとめ
蛇口交換を自分でするときには、必ず工具が必要です。「ナットの着脱くらい手作業でできるだろう」と考えるかもしれませんが、劣化した蛇口のナットは意外と外れにくいのです。
ナットが外れないと作業を進めることはできませんし、無理矢理手で外そうとすると蛇口や部品類を破損させてしまう恐れもあります。
作業を安心安全に取り組むためにも、最低限の工具は手元に用意しておきましょう。
蛇口交換に最低限必要な工具は、次のたった2〜4つのみです。
- ウォーターポンププライヤーまたはモンキーレンチ
- プラス、マイナスドライバー
- 立水栓締め付け工具(浴室の台付タイプの蛇口交換やキッチン下が狭い場合)
- シールテープ(壁付き水栓の場合)
この他にも用意しておくと便利な工具はありますが、ひとまず上記の工具さえ揃えておけば基本的な作業はできます。
工具を購入する方法は、ホームセンターや工具専門店、ネット通販などがあります。「購入はもったいない」と思う方は、ネットレンタルがおすすめです。
蛇口の種類や設置タイプに合わせた工具を用意してから、作業に取り掛かりましょう。
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
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