フロートバルブ(ゴムフロート)とは
フロートバルブとは、トイレタンク内で排水口をふさぐフタの役割をする部品です。
レバーに繋がった鎖(チェーン)の先に取り付けられたゴム製の蓋で、レバー操作によって持ち上がりタンクの水を便器に流し、手を離すと自重で元の位置に戻って排水口を塞ぎます。

ゴムフロートとも呼ばれ、昔から多くは黒いゴム製ですが、最近の製品ではゴムではなく樹脂製でパッキン(ゴム製シール)が付いたものもあります。
形状は球状または半球状で、常にタンクの水に浸かっているため劣化しやすい部品です。
トイレタンク内には水を供給するための弁(=ボールタップ)と、水を排水するための弁(=フロートバルブ)の2つがあります。
ボールタップは浮き球の上下によって給水を制御する仕組みでタンクへの給水を止める弁ですが、フロートバルブはタンク底の排水口にあり、レバーと鎖でつながっていて、レバー操作によって開閉し一気に水を流す弁の役割を担っています。
このフロートバルブが正常に機能しないと、水が止まらなくなる(閉めるべき排水が止まらない)あるいは水が流れない(開けるべき排水が開かない)といった重大なトラブルにつながります。
フロートバルブ(ゴムフロート)の不具合による主なトラブル
フロートバルブが劣化したり外れたりして正常に機能しなくなると、トイレでは主に次のようなトラブルが発生します。
- 水が止まらない
- 水がチョロチョロと流れ続けている
- レバーを回しても反応しない
水が止まらない
トイレを流した後、いつまでもタンクへの給水が止まらず水が流れっぱなしになる場合、フロートバルブの不具合が考えられます。
具体的には、フロートバルブ(ゴムフロート)が劣化・変形して排水口をしっかり塞げなくなっているケースや、レバー・鎖の不具合でフロートバルブが開いたまま戻らなくなっているケースです。
ゴム製のフロートバルブは常に水に浸かっているため劣化が早く、ひび割れや硬化によって密閉できなくなると、タンク内の水が便器側に漏れ続けてしまいます。
その結果、タンク内の水位が下がり続けるため給水が止まらず、水が延々と出続けるのです。
また、フロートバルブ自体に問題がなくても鎖の絡まりやレバーの固着によってフロートバルブが開いた状態で戻らなくなると、同様に水が止まらない現象が起こります。
たとえば鎖がフロートバルブとオーバーフロー管に引っかかったり絡まったりすると、フロートバルブが少し持ち上がった状態で固定されてしまい、常に隙間から水が流れてしまいます。
また、レバーハンドルが何らかの原因で押し下がったまま戻らなくなる(固着する)と、フロートバルブが開きっぱなしになりタンクの水が止まらない原因になります。
水がチョロチョロと流れ続けている
トイレを流した後、タンクへの給水はいったん止まっているのに、便器にチョロチョロと水が流れ続ける場合もフロートバルブ不良の可能性があります。
これは先ほどの「水が止まらない」と比べると小さな水漏れで、タンク内で少量の水が常に排水口から漏れている状態です。
主な原因はフロートバルブの劣化です。ゴム製フロートバルブは経年で変質・硬化しやすく、劣化によってフロートバルブと排水口の間に微かな隙間が生じると、そこから少量ずつ水が漏れてしまいます。
その結果、便器には常にチョロチョロと水が流れ、完全に水が止まらない状態になります。音が静かな夜間などに「チョロチョロ」という水音が続く場合はこの症状です。
フロートバルブの劣化以外にも、鎖の長さ調整不良が原因であることもあります。例えば鎖が短すぎると(張りすぎていると)、フロートバルブが完全に下がりきらずにわずかに浮いた状態となり、水が少しずつ漏れ続けます。
逆に鎖が長すぎるとレバーを回しても十分持ち上がらず、フロートバルブが途中までしか開かないためにうまく閉まらなくなることがあります。
このように鎖の調整不良で隙間ができるケースでも、水が少量漏れ続ける原因となります。
いずれにせよ、チョロチョロとした水漏れも放置すると水道代の無駄になるだけでなく、徐々に悪化していく可能性があります。
フロートバルブが古くなっていたら新しいものに交換する、鎖の絡まりや長さを調整するなどの対処が必要です。
レバーを回しても反応しない
トイレのレバーハンドルを回しても水が流れない(レバーが空回りしてしまう)場合も、フロートバルブ周りの不具合が疑われます。
最も多い原因は鎖の外れや断裂です。本来レバーとフロートバルブは鎖で繋がっており、レバーを回すと鎖が引っ張られてフロートバルブが持ち上がります。
しかし鎖が途中で外れていたり切れてしまっていたりすると、レバーを動かしてもフロートバルブに力が伝わらず水が流れなくなります。
タンクの中を見ると、レバー先端のフックから鎖が外れて垂れ下がっていたり、鎖自体が途中で千切れていたりすることがあります。
鎖が外れているだけなら、先端の輪をレバーハンドルのフックに掛け直すだけで復旧できます。
一方、鎖が切れていた場合は新しい鎖(一般的にはフロートバルブに付属)に交換する必要があります。
また稀にレバーハンドルそのものが破損して空回りするケースもありますが、その場合はレバー部品の交換が必要です。
ただしレバー破損は比較的少なく、多くは鎖やフロートバルブ側の問題です。まずはタンクの中を点検し、鎖がきちんと繋がっているか確認しましょう。
フロートバルブ(ゴムフロート)の点検と修理方法
フロートバルブの不具合が疑われる場合でも、部品交換の前にまず自分で点検・簡単な修理を試みることで、問題が解決するケースがあります。
以下では初心者の方でもできるフロートバルブの点検方法と、軽微な不具合の修理手順を説明します。
点検手順
以下のような手順でフロートバルブ周りを点検しましょう。
- タンクのふたを開ける:トイレの水が止まらない・流れ続けるといった異常を感じたら、まず落ち着いてタンクのフタを外しましょう。陶器製のフタは重いので、ゆっくり持ち上げて安全な場所に置きます。
- タンク内の水位と漏れを確認:ふたを開けたらタンク内の水位を見ます。通常、水位はオーバーフロー管(中央の縦管)の先端より少し下で止まっているはずです。水が止まらない場合は、水位が常に低下し続けていたり、逆に高すぎてオーバーフロー管から溢れていたりします。また、タンク内を観察して水が排水口(フロートバルブの下)へ漏れていないか確認します。便器側を覗いてみて、水面にさざ波が立っていたり常に流れ込みがあるようならフロートバルブから水漏れしている証拠です。
- フロートバルブの状態確認:タンク底のフロートバルブ(ゴムフロート)が正しい位置に収まっているか見ます。フロートバルブが排水口から外れてずれていないか、オーバーフロー管の突起(フック)にはまっているかをチェックしてください。外れている場合は、そっと元の正しい位置(突起部)にはめ直します。
- 鎖のつながりと長さ調整確認:フロートバルブとレバーをつなぐ鎖がしっかり両端で接続されているか確認します。レバー先から鎖が外れていないか、鎖が途中で絡まって引っかかっていないかを見ましょう。鎖がフロートバルブ側で外れている場合もあります。その場合は後述の修理手順で再接続できます。また鎖の長さ(たるみ具合)も確認します。フロートバルブが閉まった状態で、鎖に少したるみがあるのが理想です。ピンと張っていると短すぎ、だらんと垂れすぎていると長すぎです。
- ゴム部分の劣化チェック:フロートバルブのゴムに触れてみて、状態を確かめます。ゴムが硬くなってひび割れていないか、触った指に黒い汚れ(ゴムの粉)が付着しないか確認してください。触れて黒い粉状の汚れが指につく場合、ゴムの劣化が進んでいるサインです。このような劣化状態では十分に密閉できず水漏れの原因となるため、新品への交換を検討します。
- フロートバルブと排水口の清掃:フロートバルブの周囲に異物や汚れがないかも見てください。ときどきタンク内のゴミや水垢がフロートバルブと排水口の間に挟まり、密閉を妨げていることがあります。ゴミがあれば取り除き、汚れが付いていたら雑巾やスポンジで拭き取ります。フロートバルブ下面の排水口縁(シート面)にカルキなどの固い付着物がある場合は、柔らかい布やスポンジでこすって落とすと密着が改善することがあります。
以上の点検で、フロートバルブが正しくセットされておらず外れていただけであれば、正しくはめ直すことで問題が解決する場合もあります。
鎖の絡まりを直しただけで水漏れが止まることもあります。
しかし、ゴムの劣化が見られる場合や、点検しても症状が改善しない場合は、次の修理や交換のステップに進みましょう。
修理に必要な道具
フロートバルブや鎖の簡単な修理を行う際に、用意しておくと良い道具を紹介します。家庭にあるもので代用も可能です。
- マイナスドライバー:止水栓を閉めるために使用します。トイレタンク脇の止水栓はマイナス溝の付いたネジ状になっていることが多いためです。
- ゴム手袋:タンク内に手を入れる場合に装着すると衛生的で安心です(タンクの水は基本的にキレイな水ですが、気になる方は)。
- 懐中電灯(ライト):洗面所やトイレの照明だけではタンクの中が見えにくい時に、ライトがあると作業しやすくなります。
- 雑巾やタオル:タンク周りで作業する際、水滴や部品を拭いたり、一時的に部品を置いたりするのに役立ちます。
- 小型のバケツ(洗面器など)・スポンジ:タンク内の水を一時的に掬い出したり、残り水を吸い取ったりするのに使います(修理内容によっては必須ではありません)。
- ラジオペンチ(プライヤー):鎖の取り付け金具が硬い場合に外しやすくしたり、鎖の長さ調整で細かい輪を扱う際に便利です。必須ではありませんが、手では難しい時にあると安心です。
修理手順
点検の結果、小さな不具合であれば部品交換をしなくても修理で直せる場合があります。
以下の手順で、フロートバルブと鎖の簡単な修理を行ってみましょう(作業中は袖をまくり、腕時計など外しておくと良いです)。
- 止水栓を閉める(必要に応じて):修理作業中に水が流れないよう、タンクの止水栓を時計回りに回してしっかり閉めます。完全に閉めなくても、水位が上がらない程度に絞るだけでも作業は可能です。軽微な修理であれば必ずしも止水は必要ありませんが、水が流れ続けている状態なら先に止水しておいた方が安全です。
- タンク内の水位を下げる:止水栓を閉めたら、念のためタンク内の水を一度流して水位を下げます。レバーを「大」方向に回して排水し、可能であればタンク内の水を空に近い状態にしておくと作業しやすくなります(チョロチョロ漏れで水が少なくなっている場合はこの操作は不要です)。底に少し水が残る程度で構いません。
- 鎖を正しく接続する:レバーとフロートバルブをつなぐ鎖が外れていた場合は、改めて正しい位置に接続し直します。鎖の上端(フック状の金具)をレバーハンドルの穴に掛け、下端のフックをフロートバルブの穴や突起に掛けます。鎖が途中で切れていた場合は、新しい鎖(もしくは新しいフロートバルブ付属の鎖)に交換が必要です。
- 鎖の絡まりを直す:鎖が途中で絡まっていたり、ねじれてフロートバルブや他の部品に引っかかっていた場合は、それを解消します。絡まりをほどき、鎖がスムーズに垂れ下がる状態に直してください。鎖が真っ直ぐになれば、フロートバルブも正しく上下動しやすくなります。
- 鎖の長さを調整する:レバーを元の位置に戻した状態で、鎖のたるみ具合を再確認します。フロートバルブが閉じているときに鎖が少したわむ程度(1cm前後の遊び)が適切です。鎖がピンと張っている場合は少し長めに緩め、逆にゆるゆるでレバーを引いても反応が鈍い場合は短く調節します。鎖の長さは、レバー側のフックに掛ける位置を変えたり、鎖に付いたクリップで調節できます(必要に応じてペンチで開閉)。
- フロートバルブの再セット:点検時にフロートバルブが外れていた場合や、正しくはまっていなかった場合は、改めて正しい位置にセットし直します。フロートバルブの穴や突起部が所定のオーバーフロー管のフックに確実にはまっていることを確認しましょう。作業中に一度フロートバルブを手で持ち上げてからそっと下ろし、排水口にしっかりフタをする位置に収まるか確かめます。
- フロートバルブ周りの清掃:フロートバルブのゴム面や排水口の縁にゴミや汚れが残っていると、せっかく位置を直してもまた隙間から漏れる可能性があります。柔らかい布やスポンジでゴム面と排水口の当たり面を拭き、異物がない状態にします。鎖が古びてサビやゴミが付いていたらそれも拭き取ります。
- 止水栓を開け、水を溜めてテスト:修理が一通り完了したら、止水栓を反時計回りにゆっくり開けてタンクに給水します。タンクが通常の水位まで溜まったところで給水が止まり、水漏れがないか観察します。便器への水の流出音が止まり、水面が静止していればOKです。
- 正常に流れるか確認:レバーハンドルを操作して試験的に1回水を流してみます。勢いよく水が流れた後、フロートバルブが適切に閉じていれば再びタンクに水が溜まり、一定水位で給水が止まるはずです。水が止まらない・チョロチョロ音がするといった症状が改善しているか確認しましょう。レバーを回したときもしっかり反応し、水が流れることも併せて確認します。
以上の修理を行って症状が解消した場合は、フロートバルブの位置ずれや鎖の問題が原因だったことになります。
ちなみに止水栓は以下の様な場所にあります。

止水栓に関してはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてください。

修理後もしばらくしてまた水漏れする場合や、ゴム自体の劣化が疑われる場合は、フロートバルブそのものの交換が必要です。
フロートバルブ(ゴムフロート)の交換方法
フロートバルブが経年劣化で硬化・変形していたり、修理では対処できない場合は、新しい部品への交換が確実な解決策です。
フロートバルブの交換作業は、それほど難しいものではなく初心者でも落ち着いて行えばできます。
以下に、フロートバルブの交換に必要な道具と具体的な手順を説明します。
交換に必要な道具
フロートバルブ交換の際には、以下の道具類を用意しておくとよいでしょう。
- マイナスドライバー:タンクの止水栓を閉めるために使用します。交換作業の最初と最後に給水の開閉で使います。
- 新しいフロートバルブ(ゴムフロート部品):交換用の部品です。トイレの機種に合ったものを用意します。ホームセンターやネット通販で購入可能で、価格は数百円~千円台が一般的です。
- ゴム手袋:作業中に手が濡れるのを防ぎ、衛生的に作業できます。必須ではありませんが、つけていると安心です。
- 雑巾・タオル:タンク内の残り水を拭き取ったり、外した古いフロートバルブを置いたりするのに使います。床が濡れた時にも拭けるよう数枚用意してください。
- スポンジ:タンク内にどうしても水が残る場合、その水を吸い取るのに便利です。台所用スポンジ等で構いません。
- (必要に応じて)ラジオペンチ:古いフロートバルブを外す際に固着している部品があればつまんで取り外すのに使えます。ただし基本的には手だけで外せる構造になっています。
交換手順
それでは実際にフロートバルブを交換してみましょう。落ち着いて順を追って作業すれば、特別な技術がなくても交換可能です。
- 止水栓を閉める:交換作業前に必ず止水栓を閉めて、タンクへの給水を止めます。マイナスドライバーを使い、止水栓の溝を時計回りにゆっくり回して閉めてください。水が完全に止まるまでしっかり閉めます。
- タンク内の水を空にする:レバーハンドルを回してタンク内の水を全て流します。止水栓を閉めていますので、新しい水は入ってきません。レバーを「大」方向に回し、勢いよく水を流してタンク内を空にします。途中でレバーを何度かひねり、水が出なくなるまで排水してください。タンクにまだ少し水が残る場合は、スポンジなどで吸い取っておくと作業しやすくなります。
- タンクのふたを外す:まだタンクのフタを開けていない場合は、ここで開けておきます(点検・修理の段階で既に開けていればこの手順は不要です)。陶器のフタをゆっくり持ち上げ、安定した場所に置いてください。
- レバーと鎖の接続部を外す:タンク内をのぞき、レバーから伸びている鎖を外します。レバーハンドル先端に引っ掛けてある鎖のフックを指で摘まんで外し、鎖をレバーから離します。鎖を外すとフロートバルブとレバーが切り離された状態になります。
- 古いフロートバルブを取り外す:フロートバルブ本体を取り外します。フロートバルブは通常、オーバーフロー管(タンク中央の縦管)の側面にある突起(フック)に引っかける形で固定されています。両側にあるフロートバルブの穴(もしくはフック状の部分)を指でつまみ、持ち上げるようにして突起から外します。フロートバルブ下部が排水口の穴にはまっているので、外れにくい場合は軽く揺らしながら上に持ち上げると外れます。
- フロートバルブを交換する:新しいフロートバルブを取り付けます。先ほどと逆の手順で、フロートバルブの両側の穴をオーバーフロー管の突起にはめて固定します。しっかり突起部に掛かっていることを確認してください。ゴムフロートが排水口の上に真っ直ぐ収まり、自然に穴を塞ぐ位置にあるか確認します。
- 鎖を取り付ける:新しいフロートバルブに付属の鎖(または既存の鎖)をレバーハンドルの穴に掛け直します。この際、鎖の長さを調整することが重要です。フロートバルブが閉じた状態で鎖が少したるむ長さに、レバー側のフックに掛けます(長さ調整の詳細は前述の修理手順「鎖の長さを調整する」を参考にしてください)。鎖が長すぎたり短すぎたりしないように調節しましょう。
- 取り外した部品の再組立て:特殊なケースですが、機種によっては作業をしやすくするためにオーバーフロー管の上部(給水管など)を一時的に外した場合があります。そのような場合は、新しいフロートバルブを取り付けた後に元通りオーバーフロー管や付随部品を戻します(多くの一般的なタンクではこの作業は不要です)。
- 止水栓を開けて給水する:交換が完了したら、止水栓をゆっくり開いてタンクに給水します。マイナスドライバーで反時計回りに回し、水が流れ込むのを確認してください。タンク内に水が溜まり、一定の水位で止まることを確認します。
- 動作テストと微調整:レバーを回して試しに水を流し、新しいフロートバルブの動作を確認します。レバーをひねると鎖がフロートバルブを持ち上げ、水が勢いよく流れるはずです。その後レバーを離すとフロートバルブが適切に元の位置に戻り、排水口を塞いでタンクに水が溜まり始めます。タンクが満水になったときに給水が止まり、水漏れ音がしないか確認しましょう。もし鎖の長さが不適切で再びチョロチョロ漏れるようなら、鎖を付け直して微調整します。問題なく動作すれば交換作業は完了です。
- タンクのふたを戻す:最後にタンクの上部にフタを静かに戻します。これで元の状態に復旧です。
交換作業が完了したら、念のため数時間~半日程度様子を見て、水漏れが再発しないか確認してください。
新しいフロートバルブで問題なく水が止まるようになっていれば、長引いていたトイレの水漏れトラブルも解消です。
なお交換後も改善しない場合、フロートバルブ以外(例えばボールタップやオーバーフロー管)の不具合も考えられます。
その際は他の部品の点検や交換、専門業者への相談を検討しましょう。
トイレ修理業者に依頼する場合
フロートバルブの点検・修理・交換は比較的簡単とはいえ、「自分でやるのは不安」「作業が難しい」と感じる場合や、作業してみても直らなかった場合は、水道専門の修理業者やトイレ修理のプロに依頼するという選択肢もあります。
ここでは、業者に依頼した場合の費用相場と、安心して任せられる業者の選び方のコツを紹介します。
トイレ修理業者に依頼した場合にかかる費用
フロートバルブの不具合による水漏れ修理を業者に依頼した場合、費用はおおよそ8,000~15,000円程度が一般的な相場です。
この金額には部品代と作業工賃が含まれており、フロートバルブ単体の交換であれば概ね1万円前後で収まるケースが多いようです。
例えば、ある水道修理業者では「フロートバルブ交換の作業費+部品代」で8,000~11,000円程度との記載があります。
実際の費用は地域や業者によって多少異なり、出張費が別途かかる業者もあります。また夜間・早朝の緊急対応では割増料金が発生することもあります。
一方、フロートバルブ以外にも他の部品交換が必要な場合や、タンク全体の分解作業を伴うような場合には、費用が2~3万円以上に跳ね上がるケースもあります。
例えばボールタップ(給水側の弁)の故障やオーバーフロー管の破損が併発していると、部品点数と手間が増えるため合計で3万円前後になることもあります。
そのため、業者から提示された見積り金額が相場とかけ離れて高額に感じられる場合は、どの部品を交換する予定なのかを確認することが大切です。
フロートバルブ交換だけなら1万円前後ですが、「他の部品も交換しないと直らない」と言われた場合はその内容をよく聞き、必要性を判断しましょう。
なお、ゴムフロート部品自体の価格は数百円~千円程度と安価で、費用の大半は技術料(作業費)になります。
自分で交換すれば部品代だけで済みますが、専門知識や労力と引き換えになります。
業者依頼ではその分安心と手間の軽減が得られると考えて、費用とメリットを比較検討すると良いでしょう。
トイレ修理業者を選ぶコツ
初めてトイレ修理業者に依頼する際は、「どの業者に頼めばいいのだろう?」と悩むかもしれません。
水まわり修理の業者は数多くありますが、信頼できる業者を選ぶために次のポイントに注意してみましょう。
- 水道局指定工事店かどうか:その業者がお住まいの自治体の「水道局指定工事店」に認定されているか確認しましょう。水道局指定工事店とは、各地域の水道局から信頼できる業者として指定を受けている業者のことで、公的なお墨付きと言えます。指定工事店であれば基本的な技術力や法令順守は担保されているため、初心者でも安心材料になります。また、1級・2級配管技能士など有資格者が在籍しているかもチェックポイントです。
- 複数の業者で料金比較:修理費用は業者によって大きく異なる場合があります。中にはトラブルに乗じて高額な請求をする悪質な業者も存在するため、1社だけで即決せず複数の会社から見積もりを取り、料金を比較検討しましょう。最低でも2~3社程度の見積もりを取ると相場観がつかめます。一社だけの見積もりが極端に高い・安い場合も、他社と比べることで適正か判断できます。安すぎる場合は後から追加料金を請求するつもりかもしれず、高すぎる場合は不要な工事を盛り込んでいる可能性もあります。
- 料金体系の明確さ:ホームページや電話問い合わせで、作業料金の内訳や出張費の有無、見積もり料の有無などを確認しましょう。信頼できる業者は料金を明確に提示し、作業前に正式な見積もりを出して説明してくれます。「見積もり無料」「出張費無料」など良心的なサービスを掲げている業者も多いです。逆に曖昧な説明しかない業者や、質問にちゃんと答えてくれない業者は避けたほうが無難です。
- 口コミや実績の確認:インターネット上の口コミ評価や、業者のホームページに過去の施工事例・お客様の声が掲載されていれば目を通してみましょう。もちろん全て鵜呑みにする必要はありませんが、長年地域で営業している業者や実績豊富な業者は、それだけ信頼されてきた証と言えます。一方で、宣伝広告だけ派手で実態がよく分からない業者より、実直に実績を公開している業者の方が安心感があります。
- 緊急時の対応可否:トイレのトラブルは急を要する場合もあります。24時間受付や即日対応を謳っている業者だと夜間や休日でも頼りになります。ただし、深夜・休日は追加料金が発生するケースもあるため、依頼前に「何時までなら通常料金か」「割増になるタイミングと率」などを確認しておくと安心です。急ぎでないなら平日昼間に予約した方が安く済む場合もあります。
以上のポイントを参考に業者を選べば、大きく失敗するリスクは減らせるでしょう。
複数業者に問い合わせる手間はありますが、トイレ修理業者の中には高額請求を行うぼったくり業者もいるため、それを避けるためにも相見積もりはしておいて損はありません。

上記のようなポイントを意識して、金額ではなく信頼できる業者を選ぶのが良いでしょう。
ちなみに、トイレ修理における悪徳業者についてはこちらの記事でもご紹介していますので参考にしてください。

まとめ
フロートバルブ(ゴムフロート)は、トイレタンク内で水をせき止めたり流したりする重要な部品であり、劣化や不具合が起こると「水が止まらない」「水がチョロチョロ漏れる」「レバーが空回りする」といったトラブルにつながります。
初心者の方でも、タンクのフタを開けて中を覗けばフロートバルブの状態を確認でき、鎖のつながり具合やゴムの劣化などをチェックすることで原因をある程度特定できます。
幸い、フロートバルブの点検・修理・交換はDIY可能な範囲の作業ですが、DIYで対処しても直らない場合や、自信が持てない場合は無理をせず専門のトイレ修理業者に依頼するのも賢明です。
業者に依頼すると費用は1万円前後かかりますが、水が無駄に流れ続けている状態を放置すると水道料金が嵩むことを考えれば、早めに直す方が結果的にお得です。
大切なのは、フロートバルブの不具合を放置しないことです。今回ご紹介した知識を活用して、まずは原因を見極め、適切な対処(自力修理または業者依頼)を行いましょう。
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